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ブレーキフィール その2 [自転車]

2月14日 自転車のブレーキには某メーカーのブレーキは効かないとか、剛性が無いので力が逃げて効かないとか、シマノはガッツンと効いて云々やカンパは握りに応じてジワッと云々などとそれらしく言われる。きっとそれぞれはそれぞれの局面でそうなのだろうと異を唱えるつもりはない。ただ自転車は千差万別だし乗り手の嗜好にもよるのでなんとなく“都市伝説”を聞いているような気分である。
同じ制動力のブレーキでも軽い握力で止められれば効く感じがするし、強い力でなければ止まらないとなれば効かないと感じるし、ブレーキレバーを握る力に対してレバーの変位が大きければ系の剛性が低い気がするし小さければ剛性が高いと感じてしまう。実際の制動力はリムやシューの材質や当たりによってもダイナミックに変わるので多元的だとおもうが、しっかりと整備されて当たりの出たブレーキならば大方世間の評判通りなのかもしれない。
自転車のブレーキはレバーを引く感覚量をしてレバーを引く力の物理量を生じさせてブレーキシュー押し付ける力に変わり物理量として摩擦力(制動力)を発生させ制動感の感覚量として体に伝わる。乗り手はその制動感をレバーの引き感に帰還させて制動を調整する。
その昔のヤマハのドラムブレーキは他メーカーのブレーキに比べて初期制動のタッチととその後の立ち上がりが素晴らしく同時期のホンダのツーリーディングのドラムに比べるべくもなかった。ステンレスディスクがダメだったころホンダの鋳鉄インボードディスクはなかなかの好タッチだった。同様にブレンボの鋳鉄フローティングディスクブレーキは常用域からローターが高温になるようなコンディションまで素晴らしく官能的なタッチで信頼できた。ブレーキはタイヤをロックさせることができる制動力は当然だが、それまでの間を素直にコントロールできて欲しいのだ。それからローターやバッドの荒々しい摩耗を生じることなく・・・。自転車のリムブレーキも然りで、自分の握力でブレ―キの効き具合が調節できれば具合が良い。凡そ自分のコントロールしやすい握力に応じたブレ―キの効き具合が欲しい。

振り返ってCRFとRSSのブレーキフィールを比べるとCRFのR55C4のシューを付けたBR-5800をPOTENZA11のエルゴパワーで引くと少しブレーキが効きにくいと感じるし、RSSで同じR55C4のシューを付けたBR-R353を同じPOTENZA11のエルゴパワー引くと戸惑うくらい強力なストッピングパワーになる。いわゆるブレーキアームのレバー比はBR-5800に比べてBR-R353の方が大きいからBR-R353の方が強力なのに加えてBR-R353の戻しバネのテンションはBR-5800よりも軽い設定にしてあるのでBR-R353のほうが軽いレバー操作で強力なストッピングパワーを出しているのだ。だからBR-5800の方は強めのコントロールを心がけ、BR-R353の方は軽い力でのコントロールをするようにしている。ヴェーバー・フェヒナーの法則からすればやはりガッツンブレーキと言わざるを得ない。
自分はすでにこれに慣れてしまっている面もあるが、できればBR-5800についてはもう少し軽い力でコントロールしたいし、BR-R353はもう少し強い力でコントロールして操作性を改善したいところである。とはいえBR-5800には調整代は残されていない。“Vブレーキローラー″を逆さに使って倍力装置にするなどの離れ技もいただけない。一方でBR-R353については“Vブレーキローラー″や“パワーモジュレーター”を付けて効きをマイルドにする方法もあるが、ブレーキレバーの操作荷重を重くするのであれば戻しバネのテンションを上げる手もある。
それで試しにBR-R353の戻しバネのリテナーの取付けをテンションが強くなる位置に取り付けて再調整してみた。そうしてブレーキレバーの空走時の荷重をBR-5800のそれに近づけてみると初期制動のタッチが大分改善された。エルゴパワーとBR-R353の組み合わせで強力なブレーキには違いないが“ガッツンブレーキ感”は少なくなった気がするが・・・。


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