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カスタム マシン [塗師屋]

形式 ササキ式SG型
原動機 富士重工製 空冷 200cc 4.5hp 4000rpm (常用3400rpm)
変速機 前進 3段 後進1段 (サイドクラッチ付き)

働き者のこれは、およそ四十数年前に中古のフレームから組み上げた、言わば“カスタム マシン”。
随所にスペシャルパーツが奢られている。

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エンジンはロビンの新品に換装。
先端のウエイトを止めているスプリングの大型リテーナーは、ワンオフのSUS削り出し。
ヘッドライトのステーはSUS板から切り出され、曲げられ、エッジは仕上げが施されている。
エンジンの左側面、ドライブプーリーのリテーナーもSUSのワンオフ。
ドライブベルトのガイドはスチールの削り出し。
シフトレバーに付けてあるグリップは銅のムク材、35mmの球形削り出し。
サイドクラッチのレバーには透明な塩ビチューブ。
ドライブシャフトとホイールも換装してある。

当時、小学生だった自分には手巻のスターターで少し大きめのこのエンジンを始動するのが難しかった。それでもロビン(富士重工)のエンジンはトルクフルで軽快に回った。(粘りの芝浦製、クボタ製、やや力感に欠けるメイキ製に比べて、ロビンは軽快なのだ・・・)
春には田を鋤き、代かきをした。秋にはトレーラーからはみ出すほどの稲束を運んだ。冬には雑木林のクズ掃き(落ち葉)を満載した。
丹念に整備され、力仕事を一手に引き受けたこのマシンは長年に渡る耕運の酷使に耐えたが、時が過ぎて軽トラックやトラクターにその席を譲った後は、ずっと納屋の奥で休んでいた。

シンプルにして明快なフォルム。亡父が、この“カスタム マシン”に込めた想いや願いを胸にしまって、長年働いたプラウ(鋤)やレーキと共に廃棄した。


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