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昔取った杵柄 [釣り]

9月30日 稲刈りを終えて、畑の手入れも済ませ、今朝は庭の枯れ葉を吹き飛ばして芝の除草剤の散布も終えた。一通りけりが付いたので思い立って名栗川に向かった。
今期はずっと釣りに出かけていない。それは“コロナ禍”で釣りの出端をくじかれたので云々と言い訳をすることもできるが、その実は釣りよりも先にしなければならないことが立て込んだのと、ぼんやりと想い描いていた“釣りじまい”の齢になったような気がして自らを奮い立たせることなく放っておいたせいだ。
振り返れば酔狂はこれまで釣りのシーズンには川は降り立つのが責務とばかりに釣りを続けてきた。近年は齢とともに体力の衰えは避けられないので昔のような釣りはできなくなっているが釣果が少なくなる分は光と風と渓の移ろいに身を置く楽しみが増えてきている。だから、分かったような顔をして“釣りじまい”をするのは何とも惜しいし、渓を歩けるうちは片意地を張らずにゆっくり渓を楽しめればよい気がする。

名栗川は明日から禁漁になるので今日を逃せばヤマメを見ることが出来なくなる。(今期はヤマメを見ていない)ガサゴソと釣り道具を点検してフライボックスに#13と#15のパイロットフライがそれぞれ3個残っているのを確認して車に積み込んだ。想いは下名栗市場辺りで秋の澄みきった流れにヤマメを探ってみるつもりになっている。気持ちの良い秋晴れの空なのでソフトトップを外したまま成木街道を走り小沢峠を抜けて名栗に入った。
市場の平瀬を覗いてみると薄っすらと白緑の濁りが入っている。川沿いに濁りを遡ると有馬から濁りが流れ出ている。秋晴れのもと想い描いたような釣りは出来そうにもないので澄んだ水を求めた上名栗まで遡り渓に降りた。

木漏れ日の射す渓には一組のキャンパーがサイトを設営している。
IMG_5381-1.JPG
ここは“昔取った杵柄”。瀬や落込みや小さな淵にそれぞれの記憶がある。一つ一つ記憶のタグを確かめるように少しだけ変わった流れにフライを落とすと暫くして小さな魚信が出た。その先の落ち込みでは2つ目の中型の当り、3つ目の当りは岩沿いの速い流れから水しぶきを上げたが針には掛からなかった。
#13では大きすぎるのかとフライを#15に替えて木漏れ日の中をゆったりと釣り上がった。丁寧に探っても当りは数えるほどしかない。そうして釣り上がるうちにようやくヤマメが掛った。今季初のヤマメをネットに収めて岸際に横たえると写真を撮る間もなくネットから飛び出して流れに戻っていった。そうしてその先の流れ出しで今期2尾目のヤマメを釣果に加えて今期の釣りを終えた。

IMG_5385-1.JPG


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